なぜ、アスペルガー症候群になるのか、という原因についてはまだ解明されていない部分も多いのが現状です。

アスペルガー症候群は、最近まで原因がよくわからなかったために、親の育て方、本人の性格、生活環境のせいだ、などと思われていたことがありました。

しかしその後の研究や観察の結果、現在は多くの専門家が、生まれながらの障害であり、親の育て方や本人の性格とは無関係であることが確認されています。

アスペルガー症候群の原因として、近年、有力視されているのが、脳の機能障害です。

ただ、脳のどの部分に障害が起きて発生しているかというのも重要なポイントではありますが、この部分までは未だにはっきりしたことはわかっていません。

遺伝の可能性もあるが、、、

アスペルガー症候群は、家族の間に子供と同じような特性や特性の一部を認めることが少なくありません。

特に子供の父親には、「他人に対して一方的な行動の傾向」を認められたり、母親では「不安傾向や融通性のなさ」を認める例も多いという報告もあります。

最近では、自閉症の症状の中には、それぞれ独立して遺伝するものがあると考えられるようになってきたようです。

このような考え方に従えば、自閉症の症状の一部だけが家族に遺伝し、しかもその特性の程度が異なる、という状況も考えられます。